みなさま、心に留めておきましょう
なんだろね?って題名ですが、僕の周りで一緒に仕事してる(若い)みなさんへのアドバイスです。為末大さんがこんなこと言ってました。
”完璧”しか選択肢が無い人は、結局、何も成し遂げることのないまま人生を終える。
僕には研究のことしか言えません。なので、こんな例にします。
「これができたら、結論を下す(=論文を書く)。」とか「まだ、これではダメだ。満足いくところまで行ってからでないと結論は出せない(=論文は書けない)。」とか言う人、そんな人は、いつまで経っても、永遠に、結論を出しませんね。つまり、論文を書きませんね。
研究だって何だって、もちろん、やるからには完璧を狙うべきでしょう。でも、同時に、研究だって何だって、完璧ってのはあり得ないってことも認識しておかなければならないと思うのですよ。僕らは、”完璧”という絶対に辿り着けないって分かっているゴールに向けて走っている・走らなければならないって存在なのです、きっと。
完璧であろうがなかろうが、僕らは前へ進むしかない、それだけは確かなことなのです。
だから、僕らにできることは、小さな問題を設定して、それがクリアされたら、とりあえず、それについて結論を下す。もちろん、まだまだゴールは先だけれども。はるか遠くにあるであろうゴールを夢見ながら、まだまだ走り続ける闘志を忘れず、ですよ。
人間は必ずミスを犯します。最終ゴールには、その途中の小さなゴールへの到達の積み重ねでしか辿り着けないと思います。じゃないと、どうやって、ミスを修正してより良いものを生み出すことができるでしょうか。
もう一度言います。「まだ、これではダメだ。満足いくところまで行ってからでないと結論は出せない(=論文は書けない)。」って人は、走り始めから、いきなり最終ゴールに辿り着こうと考えてる虫のいい人です。
為末さん的な言い方にするならば、試合に出続けましょう。いきなりベストタイムを出すなんて虫のよいことを考えるのはやめましょう。試合の度に、課題があるはず、それをクリアして行こう。その先に最高の記録があるはずだから。じゃないですかね。