なかなか甘くないな・・・
Nate McDowellが主著で、共著者の一人として(と言っても、共著者は総勢35名)参加しているレビュー論文(New PhytologistにTansley Reviewとして投稿したのだから、そりゃ難しいのは確かだけれど)「熱帯樹木の気候変動/乾燥化による枯死」が”再投稿を促されたリジェクト”という結果になった。
興味深いのは、さすがNew Phytologistの査読者の意見だけあって、コメントは全て、なかなか素晴らしいものであったのだけれど、結果が多様であったことだ。
査読者1、2は、マイナーリビジョン、特に1は、絶賛、と言っても良いだろう。
査読者3は、メイジャーリビジョン、まあ、よくある厳しさの結果か。
そして、査読者4が、「重要な題材を丁寧なレビューで深く掘り下げている、と思って読み進め、確かに、良く書けているが、思ったほど秀作ではない。っちゅうか、こりゃ期待外れだ。がっかりしたがな(Dissapointed)。」で、即リジェクト。期待した分、揺り返しが大きかったのか?
もう一回言うけど、全てのコメントは的確で、全く、その通り、って感じで、素晴らしいものだった。でも、各査読者の結論は、こんなにもバラついたのだ。
すごいのは、担当編集者が、これらの多様な意見を、実に見事に集約したことだ。上で言ったように編集者の下した結果は”再投稿を促されたリジェクト”なんだけれど、そこに至るまでの説明が秀逸だった。
で、今回、思ったこと、一番勉強になったことは、
僕に、こんなにうまく意見を集約することができるだろうか?こんな風に、多様な情報を統合することができるだろうか?・・・道は遠い。
かな。こういう”モデル”を見ることができた、ということの収穫は大きい、と思うんだ。